メモリーの増設 メモリーを増設したいと思った時のリスクについてお話します。 |
メモリーの増設・交換DTP業界ではPhotoshopなどメモリーを大量消費するアプリケーションを使いますので、経験が長くなるほどメモリーの容量を増やしたくなりますね。増設は自信が無ければショップに頼むのが懸命です。特に5年以上前と違い最近は機種によってメモリーの種類も違いますから、購入の時に注意が必要です。 最近のG3-B/WやG4ではPC100タイプのSD-RAMが主流ですが、少し前のG3はPC66タイプSD-RAM、PowerMac7200〜9600は168pinのDIMM、PowerMac6100〜8100やQuadraの後期モデルは72pinのSIMM、IIfxは64pinのSIMM、Quadraの前期より前のマシンは30pinのSIMMなど、デスクトップ機だけでも多岐多様にわたっています。また同じ物を2枚単位、4枚単位で増設しないといけない機種もあります。 | |
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DIMMは表と裏のピン数の合計を数えます。従って片面は84ピンです。 SIMMの場合は片面だけのピン数を数えます。これは表裏のピンの電気的接点が同じなためです。 |
初心者を悩ますのがメモリーの種類の多さです。 単純に72pin-SIMMと言っても、パリティあり、パリティなし、EDOなどの種類があり、さらにアクセススピードが60ns(ナノセカンド)、70ns、80nsとあり、種類が多く、お店でメモリーの値段を表示していますが、情報を全部載せている所が少ないです。 Macではパリティなしが推奨ですが、パリティありでも使えます。スピードは速いに越した事はありません。なるべく60nsの物を買ってください。 DIMMと言うと種類はさらに多くなります。SD-RAMもDIMMの一種ですが、SD-RAMはお店で買う場合DIMMとは言いません。これはSD-RAMにSIMMが無く、DIMMタイプが当たり前なためです。但し今度は電圧が5Vタイプのものと3.3Vタイプの物があります。 DIMMもパリティなし、ありなどや、アクセススピードの違いがあります。この場合も60nsの物を選んでおきましょう。SD-RAMの場合はPC-100と言うのがアクセススピードを指しています。こちらはマザーボードと同期させる必要があるため該当するスピードの物しか使用できません。PC-66とかPC-100と言うのがそれに当たります。DOS-Vの世界ではPC-133やRIMMなど更に速い物が主流になりつつあります。 Macで使用するDIMMは5Vのノンパリティタイプです。スピードは60nsが推奨ですが売ってる物はほとんど60nsです。 SD-RAMの場合は3.3Vタイプで機種によりPC-66(白のG3)とPC-100(B/WのG3とG4、i-Mac/DV)のどちらかになります。通常SD-RAMと言うとお店では価格表に書いてありませんが3.3Vタイプを指しています。これは現行のパソコンがほとんど3.3Vなためです。 SD-RAMには同期タイミングの種類としてCL=2、CL=3などの種類がありますが、アップルではCL=3を推奨してます。しかし実際にはCL=2が速いためこちらを売っている事が多く、パソコンに詳しい方はこちらを買う場合がほとんどです。もちろんCL=2で支障はありません。 さらにメモリーには64メガビット、128メガビットタイプなど、チップの種類があり、パソコンにボードの増設、交換、改造をする場合にはこれが影響する場合があります。 店頭でのメモリーの種類表記の仕方は、省略されている場合が多いのですが、現行機種にもっとも多い物を指している場合が多く、それを買うのが当たり前のような感じになっています。ですから少し古い機種のパソコンに使用する場合は確認を要します。 さらに現行機種と言うのはDOS-V機を基準にしており、Macがこの基準に当てはまらない時期があります。雑誌等でなるべくMac専門店で買う事を勧めているのはこのような理由によります。 Mac専門店でDIMMが欲しいと言えばほぼ5V、60ns、ノンパリティの物を出してくれます。 従って欲しいメモリーの規格が解ればDOS-Vのお店で買っても大丈夫です。もちろん自己責任になりますが値段は安い場合が多いです。 メモリーの増設・交換は機種によってケースを開けるだけの簡単な物もあれば、PowerMac8100のようにマザーボードまで取り外さないと出来ない大変面倒な物もあります。 共通の注意点としては静電気に弱いですから、必ず人体の放電をする事です。もちろんその様な理由から接点に触ってはいけません。特に湿度の低い冬場はセーターなどは脱いで作業に取り掛かりましょう。 メモリーの増設・交換は機械的な作業であり、作業が終わってコンピューターを起動してからの設定などの作業はありません。 |