EPSファイルの二重貼り 99.04

マックスクールではEPSファイルの二重貼りは極力避けるように教えていましたが、もう少し詳しくお話をします。

「EPSファイルの二重貼り」とは、Photoshopの写真データをIllustratorに張り込み、そのデータをさらにQuarkXPressに張り込んだりすることです。

参考までに簡単なデータを作って実験してみました。
下の写真を見てください。
左がPhotoshopのデータとIllustratorのデータを別々にQuarkXPressに貼ったもの、右がPhotoshopのデータをIllustratorに張り付けて、それをQuarkXPressに貼った、いわゆる二重貼りです。

これをやると、データ量が数倍〜数十倍に膨れ上がりますので、昔はかなり出力トラブルの元になっていました。
参考写真ではアイテムが少ないので2倍程度で収まっていますが、アイテムが多くなるとバカにできないデータ量になります。

現在はマシンパワーが4〜5年前に較べると十数倍もありますから、事情が変わり出力トラブルがだいぶ減りました。ポストスクリプトレベルのバージョンが上がったことや、最近のマシンは搭載できるメモリー量が増えているためです。

しかし現在でもやらないに越したことはありません。理由は次のようなことがあげられます。

  • データ量が莫大なので、プリントアウトが大幅に遅くなる。
  • 搭載メモリー容量によっては展開できない。
  • もちろん、データの受け渡しでMO等へのコピーも数倍〜数十倍の時間になる。
つまり、実作業も遅くなるということです。 但し、次のような理由でどうしてもEPSファイルの二重貼りをしたい時があります。

  • 写真上の正確な位置にキャプションや引出線をいれたい。
  • 4色分版のフィルム出力ではQuarkXPressを使う方が安定している。
出力センターでIllustratorデータの4色フィルム出力の依頼があると、これをやっています。
しかしデータを作る側では殆どの場合、正確な位置合わせのやり方をマスターすると、二重貼りをしなくてもできるようになります。


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