Adobe Illustratorファイルのデータ量について 99.04

現在のアドビ・イラストレーターのバージョンは8.0Jですが、すずきこうぼうではデータ量を気にして5.5Jを使う事があります。こだわることはありませんが、知識として知っておいてください。

下の写真をみてください。イラストレーター8.0J(左)と5.5J(右)で全く同じ、10cm角の正方形を1つだけ書いたデータを作ってみました。

この2つのデータ量は下のようになります。

たった正方形1つのデータなのに5.5Jは4781バイト、8.0Jは179866バイトと約37倍ものデータ量の差があります。
これはイラストレーター7.0J以降、パレットの情報やカラープロファイル情報などを多数記録しているためです。

他の人や他のマシンにデータを渡すときに統一環境を提供するためにはありがたいことですが、これだけデータ量が大きいと出力センターに通信で送る時の通信時間が気になります。また最近は使うことが減りましたが、フロッピーディスクへ記録できる数に相当開きができます。

通常、通信でデータを送る時は圧縮しますが、それでもこの開きはたいして変わりませんでした。

そこで、8.0Jで少しでもデータ量を減らして保存したくなりますが、簡単にできる方法として、不要なカラーやパターン、グラデーション情報を省いて保存することをお勧めします。

アクションパレットを出して「初期設定のアクション」の中から「スウォッチ/ブラシの削除」を実行すると、使用していないスウォッチパレットの色とブラシパターンが削除されます。
このようにしてデータを保存すると、5.5Jにはかないませんが、左のようにだいぶデータを軽くすることができます。

この例ではデータ量を約40%減らせましたが、実際複雑なイラストを書いたりすると、こんなに減らせません。

実はこのようなことは、今回に始まったことではなく、Photoshopや他のアプリケーションでも言えることです。
バージョンアップを重ねる毎に、作ったファイルのデータ量が大きくなります。
Photoshopでも4.0Jと5.0Jでは小さいデータの時、ファイルサイズに2倍の開きがあります。

そんなに気にしなくてもいいかもしれませんが、イラストレーターの場合は余りにも一気に大きくなりましたので、気にしない訳にいかないのではないでしょうか。


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